大変ご好評につきまして、TOHOシネマズ 日本橋にてアンコール上映が決定致しました!
お見逃しなくぜひご鑑賞くださいませ。
〈上映スケジュール〉
■2/2(金)
→19:20~の回
■2/3(土)
→12:35~の回
■2/4(日)
→12:25~の回
■2/5(月)~2/8(木)
→19:20~の回
★詳しくはこちらへ
https://hlo.tohotheater.jp/net/schedule/073/TNPI2000J01.do
2024.01.30
大変ご好評につきまして、TOHOシネマズ 日本橋にてアンコール上映が決定致しました!
お見逃しなくぜひご鑑賞くださいませ。
〈上映スケジュール〉
■2/2(金)
→19:20~の回
■2/3(土)
→12:35~の回
■2/4(日)
→12:25~の回
■2/5(月)~2/8(木)
→19:20~の回
★詳しくはこちらへ
https://hlo.tohotheater.jp/net/schedule/073/TNPI2000J01.do
2024.01.24
森菜穂美(舞踊評論家)
<世界的なスーパースターが振り付けた、生き生きとして楽しい>
ロイヤル・バレエの2023-24シネマシーズンのオープニングを飾るのは、カルロス・アコスタが振り付けた『ドン・キホーテ』です。
『ドン・キホーテ』はあらゆるクラシック・バレエ作品の中でも最も明るく楽しいラブコメディで、華やかな超絶技巧もふんだんに盛り込み、スペインの生き生きと情熱的なパワーにあふれています。バレエ初心者でも、そのパワフルさと華麗な魅力に思わず引き込まれてしまう傑作です。
バルセロナの街角を舞台にした『ドン・キホーテ』は、『白鳥の湖』他で知られる巨匠マリウス・プティパが20代の頃、マドリッド王立劇場と契約し、スペインで過ごして闘牛やキャラクターダンスに夢中になった体験が生かされています。街の踊り子、闘牛士、ファンダンゴ、ロマの踊りなど多彩なキャラクターやエキゾチックな踊りが、作品に生き生きとした魅力的な味わいを加えています。
振付のカルロス・アコスタはキューバ出身で、1990年にローザンヌ国際バレエコンクールでゴールドメダルを受賞後98年にロイヤル・バレエに入団。ローレンス・オリヴィエ賞を受賞し、ボリショイ・バレエにも客演するなど国際的なスターダンサーとして活躍し、2013年の『ドン・キホーテ』初演では自ら主人公バジル役を演じました。ロイヤル・バレエでの引退公演は映画館で中継されました。現在はバーミンガム・ロイヤル・バレエの芸術監督を務めながら、故国キューバでも自身のカンパニー、アコスタ・ダンサを率いています。
そして、本作がアコスタにとって初のロイヤル・バレエの振付作品となりました。彼にとって重要なのは、登場人物たちの個性であり、バレエのステロタイプに囚われず一人一人が生身の血の通った人間として描かれています。そのため、この『ドン・キホーテ』では登場人物たちが台詞を叫ぶ場面があり、ダンサーたちは床の上だけでなく、テーブルやワゴンの上でも踊ります。また、一般的な『ドン・キホーテ』のバレエにある人形劇の場面をカットし、代わりにロマの野営地では、舞台上でラテン音楽のミュージシャンが生演奏するキャンプファイヤーの場面を加えました。ストリート・キッズが広場を駆け回るのもこの版ならではの楽しさです。なお、アコスタがこの版に手を加えた『ドン・キホーテ』をバーミンガム・ロイヤル・バレエで上演しているのですが、こちらでは男性ダンサーがキューピッドを演じています。
舞台美術を担当したのは、ナショナルシアターやウェストエンドで活躍しているティム・ハトリー。「まるで舞台装置がダンサーと共に踊っているみたい」とアコスタに評されたように、舞台装置が動くことで場面転換がスムーズに行なわれ、まるで本のページをめくるように物語が進んでいきます。
<若手中心ながら要所にはベテランを配した、綺羅星のような出演陣>
ヒロインの町娘キトリを演じるのは、2011年にローザンヌ国際バレエコンクールで優勝したマヤラ・マグリ。高度なテクニックを持ちながらも、近年は『ザ・チェリスト』で夭折の天才チェリスト、ジャクリーヌ・デュ・プレ役や、『赤い薔薇ソースの伝説』では敵役ともいえるヒロインの姉役を陰影のある演技で好演しました。ブラジル出身ならではの天性の明るさと安定した技巧がこの役にぴったりです。夢の場面での、一転してエレガントで軽やかなドルシネア姫との演じ分けにもぜひご注目してみてください。
キトリの恋人、床屋のバジルは人気の高い英国出身のマシュー・ボールが演じます。端正な容姿で、マシュー・ボーンの『白鳥の湖』では男性の白鳥を演じるなど様々な舞台にチャレンジしているボールは、私生活ではマグリとカップルで、二人の息はぴったり。コミカルな掛け合いが自然で、片手リフトなどのパートナーリングも見事に決まり、最後のグラン・パ・ド・ドゥではダイナミックな跳躍を見せています。
伸び盛りの若手ダンサーを発見できるのも、シネマシーズンならではのお楽しみです。街の人気者の闘牛士エスパーダをスタイリッシュに色気たっぷりに演じているのは、人気上昇中の若手ファースト・ソリスト、カルヴィン・リチャードソン。『くるみ割り人形』では王子を踊り、『マノン』では主役の一人デ・グリュー役を演じる予定になっているなど、次期プリンシパル有力候補です。小粋な街の踊り子役には今シーズン『くるみ割り人形』の金平糖の精役にデビューしたレティシア・ディアス。夢の場面で優雅な踊りを見せる美しいプロポーションのアネット・ブヴォリも、同じく金平糖の精の他、『シンデレラ』の仙女や『ジゼル』のミルタ役などの主要な役を経験し、次世代のスターとして注目されています。
キトリの二人の友人役には、日本出身で今シーズンはソリストに昇進し躍進が期待される前田紗江と、『ドン・キホーテ』に続くシネマシーズンの『くるみ割り人形』でクララ役を演じる若手のソフィー・アルナットが起用されています。伸びやかで小気味よい踊りの前田、愛らしいアルナットの二人は踊りも見事にシンクロしていて、作品にキュートなスパイスを加えています。ドン・キホーテの従者サンチョ・パンサ役は、これまた注目の若手のリアム・ボズウェルが初役で挑みました。
これら若手ダンサーの活躍と共に、作品を引き締めるのは、ドン・キホーテ役を演じるバレエ団を代表する名役者ギャリー・エイヴィスです。日本のKバレエ・カンパニーの創立メンバーでもあったエイヴィスは、ロイヤル・バレエに復帰後、数々のキャラクターロールで名演を重ねてきました。現在はシニア・レペティトゥールとして振付指導を行いながらも、舞台では強烈な存在感を放っています。バレエ『ドン・キホーテ』でタイトルロールは脇役として見られがちですが、エイヴィスの気品あふれる演技によって、高潔な人格を持つロマンティックな老紳士としてのキホーテのキャラクターが立ち上ってきます。
また注目したいのが、キトリに求婚する金持ちの貴族、ガマーシュをジェームズ・ヘイが演じていること。磨かれたクラシック技術を持ち、『眠れる森の美女』では王子を演じるなど貴公子役も得意とするヘイが、嫌味で少し間の抜けた貴族役をユーモラスに演じる姿が見られる、希少な機会となっています。最後にガマーシュも新しい幸せをつかむところが、アコスタの優しさを感じさせる心憎い演出です。
なお、今回のシネマで上映された公演には、英国王チャールズ3世とカミラ王妃も臨席し、彼らが客席から拍手で迎えられる場面も見ることができます。シネマシーズンで中継された公演に英国王が臨席するのは初めてのことでした。チャールズ国王はロイヤル・オペラハウスのパトロンとして支援をしており、カミラ王妃は自身も大人バレエを習っているバレエ好きとして知られています。憂鬱な気分を吹き飛ばし、ひと時の笑いと興奮と情熱に身を任せることができる至福の3時間。ロイヤル・バレエが誇るトップダンサーたちの華麗な饗宴をぜひお楽しみください。
2024.01.22
元プリンシパルで世界的なスターのカルロス・アコスタ(現バーミンガム・ロイヤル・バレエ芸術監督)が2013年に振付けを担当。ガラ公演でも頻繁に上演される3幕の結婚式の華やかなパ・ド・ドゥには、32回転のグラン・フェッテ、男性ダンサーのダイナミックな跳躍など見せ場がたっぷりある一方で、2幕の夢の場面では、森の女王や妖精たち、キューピッドが登場して美しくファンタジックなクラシック・バレエの粋が味わえる。バレエを初めて観る人にとっても、明るくエネルギッシュな『ドン・キホーテ』は退屈する瞬間が全くなくてお勧めできる一作。
世界最高峰の英国ロイヤル・バレエの選りすぐったスターダンサーたちがテンポよく繰り広げるラブ・コメディと磨き抜かれた妙技の数々をぜひお楽しみください。
(上演日:2023年11月7日)
【振付】カルロス・アコスタ、マリウス・プティパ
【音楽】レオン・ミンクス
【デザイナー】ティム・ハットリ―
【照明】ヒューゴ・バンストーン
【ステージング】クリストファー・サンダース
【指揮】ワレリー・オブシャニコフ
ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
【出演】
ドン・キホーテ:ギャリー・エイヴィス
サンチョ・パンサ:リアム・ボズウェル
ロレンツォ(キトリの父):トーマス・ホワイトヘッド
キトリ:マヤラ・マグリ
バジル:マシュー・ボール
ガマーシュ(金持ちの貴族):ジェームズ・ヘイ
エスパーダ(闘牛士):カルヴィン・リチャードソン
メルセデス(街の踊り子):レティシア・ディアス
キトリの友人:ソフィー・アルナット、前田紗江
二人の闘牛士:デヴィッド・ドネリー、ジョセフ・シセンズ
ロマのカップル:ハンナ・グレンネル、レオ・ディクソン
森の女王:アネット・ブヴォリ
アムール(キューピッド):イザベラ・ガスパリーニ
ファンダンゴのカップル:ミーシャ・ブラッドベリ、ルーカス・B・ブレンスロド
2024.01.19
ロイヤル・バレエの新シーズン開幕の夜はいつも気分が高揚する。幕開けを飾る演目が『ドン・キホーテ』となれば、そうならないわけがない。
The Times
(BY DEBRA CRAINE/OCTOBER 2, 2023)
★★★★
陽気さ、大勢によるアンサンブルの楽しさとエネルギー、まばゆいばかりのテクニックのショーケース
The Guardian
(BY LYNDSEY WINSHIP/OCTOBER 1, 2023)
『ドン・キホーテ』はロイヤル・バレエの2023年冬シーズンの幕開けを飾る作品であり、その崇高な選択が証明された。
London Unattached
(BY FIONA MACLEAN/OCTOBER 1, 2023)
★★★★
星を1つ減らしたとしても、あまりの楽しさにもう1つ星をつけなければならない。
Financial Times
(BY LOUISE LEVENE/OCTOBER 2, 2023)
ダンサーの華麗さと、ティム・ハットリーの見事なセットによって、10月の雨のロンドンから活気あふれるスペインの夏へといざなう。
Morning Star
(OCTOBER 13, 2023)
★★★★
活力に満ちている
THE STAGE
(BY SIOBHAN MURPHY/OCTOBER 2, 2023)
カルロス・アコスタが1869年のバレエに遊び心と熱意を込めて挑んだこの作品は、動きと音楽の楽しいマリアージュである。
THE NEW STATESMAN
(BY ZUZANNA LACHENDRO/OCTOBER 20, 2023)
2023.12.14
井内美香(オペラ・キュレーター)
英国ロイヤル・オペラが満を持して挑んだ『指環』に絶賛の嵐
英国ロイヤル・オペラ・ハウスのシネマ・シーズンに、ついに最強の演目が現れた。ワーグナーの四部作『ニーベルングの指環』の序夜《ラインの黄金》である。『指環』は世界中の歌劇場でもっとも人気のある演目の一つだが、壮大な世界観を描いた大作であるゆえに、上演する劇場側も覚悟を持って臨まねばならない作品だ。
英国ロイヤル・オペラは、開幕公演として9月に《ラインの黄金》を上演した。これから一年に一作ずつ『指環』を上演していく予定である。長年務めた音楽監督の役割が今シーズンで最後となるアントニオ・パッパーノは、最後のシーズン・オープニングにこの演目を指揮することを選んだ。演出を担ったのは、オペラ界で最も注目度が高い演出家の一人、バリー・コスキーである。同劇場で『指環』が新制作されるのは19年ぶりだ。
蓋を開けると、この新制作は大評判となり、世界中のジャーナリストから絶賛された。「キャストは弱い歌手が見つからず全員が素晴らしい出来栄えで、パッパーノ指揮はワーグナーの壮大さと緻密さの両方を見事に表現した(ガーディアン紙)」「バリー・コスキー演出の《ラインの黄金》は不気味で、鮮やかで、強烈だ(ニューヨーク・タイムズ紙)」「《ラインの黄金》が、アントニオ・パッパーノの指揮で開幕し、物語性の高い、起伏ある演奏が空前絶後の賛辞を受けた(音楽の友誌)」といった具合である。
強烈なコスキー演出
ワーグナー『指環』の特徴は、神々と人間の雄大な物語と、それを表現する、見事な織物のように織り上げられた音楽である。神々の傲慢から世界が滅亡の危機に陥るというストーリーは、さまざまな解釈が可能であり、演出家の腕の見せ所となっている。
コスキーはオーストラリア出身ユダヤ系の演出家だ。インタビューなどで「僕はユダヤのゲイのカンガルー」と自らを形容していることからも分かるように、人間の本質を痛烈な表現で観客に突きつける演出が持ち味である。
ここからは演出の内容を少しだけ紹介したい。《ラインの黄金》は、“愛を諦めた”醜い地底人アルベリヒによって作られた、権力の象徴であり呪いがかかった黄金の指環によって神々の世界の終わりが始まるという内容だが、コスキー演出では、冒頭部分から(俳優が演じる)白髪を長く伸ばし、痩せ衰えたひとりの老女が全裸と見える格好で、よろよろと舞台を横切るところから始まる。
この老女はオペラが上演されている間、舞台にずっと存在している。彼女は実は『指環』の要となる登場人物の一人、大地(=地球)の女神エルダだ。傲慢な神々の長年の行いが大地を荒らし、エルダはこのような姿になってしまっているのである。最後の方にエルダが歌う場面があるが、俳優が照明に照らされている間、オペラ歌手は暗がりの中から歌う。
神々は乗馬服のようなハイソサエティの格好をしている。一方、神々のために城を建設した巨人族はヤクザ者のようなスーツと身のこなし。そして地底に住むニーベルング族のアルベリヒとミーメは貧しい身なりで、恐ろしい顔の被り物をつけた子役たちがさらに虐げられた労働者を演じる。
これはまるで現代社会を鏡で写しているようではないか?コスキー演出は『指環』の世界を、今の人間社会が地球を破壊している様子に見事に重ねているのである。
パッパーノ指揮の元、望みうる最高のキャストが集結
英国ロイヤル・オペラのオーケストラを知り尽くしたパッパーノの指揮も、かつてないほどにパワフルだ。その一方で、次作以降にも重要となるライトモチーフ(物語のさまざまな事象を示す音楽的なモチーフ)群が巧みに鳴らされるのを聴くと、今後の展開への期待に胸がワクワクする。
歌手たちも強力だ。神々の長ヴォータンを歌ったのはクリストファー・モルトマン。はっきりとキャラクターを打ち出した力強い歌唱で魅了した。アルベリヒのクリストファー・パーヴェスは、ヴォータンと同じように欲望にまみれているが、神々と違って何も持たずに生まれてきた不幸な男を迫力を持って演じている。その他の登場人物にも、ワーグナーを上演するのに理想的なキャストが集結している。
《ラインの黄金》で提示された世界観は今後、どのように変化していくのだろうか?それを最大限に楽しむためにも、まずは今回の上演を見逃がさないようにしたい。
2023.12.11
アントニオ・パッパーノ指揮、バリー・コスキー新演出で大胆に解釈した《ラインの黄金》。ロイヤル・オペラ・ハウスが4年かけて上演する、ワーグナー四部作『ニーベルングの指環』の第一章が幕を開ける!
オーストラリア出身のバリー・コスキーは現代演劇の考えと手法をオペラに大胆に持ち込み、時にはかなりの物議を醸しつつも、今や世界でもっとも忙しいオペラ演出家の一人。英国ロイヤル・オペラはワーグナーの四部作『ニーベルングの指環(リング)』の待望の新制作をコスキーにゆだねた。指揮は音楽監督としては今シーズンが最後の年となるパッパーノ。序夜《ラインの黄金》の初日が開くと、プレスと観客両方からの絶賛の嵐となった。
(上演日:2023年9月20日)
【音楽・台本】:リヒャルト・ワーグナー
【指揮】:アントニオ・パッパーノ
【演出】:バリー・コスキー
【美術】:ルーフス・デイドヴィスス
【衣装】:ヴィクトリア・ベーア
【照明】:アレッサンドロ・カルレッティ
ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
【出演】
ヴォータン:クリストファー・モルトマン
アルベリヒ:クリストファー・パーヴェス
ローゲ:ショーン・パニッカー
フリッカ:マリーナ・プルデンスカヤ
フライア:キアンドラ・ハワース
エルダ(の声):ウィープケ・レームクール
ドンナー:コスタス・スモリギナス
フロー:ロドリック・ディクソン
ミーメ:ブレントン・ライアン
ファーゾルト:インスン・シム
ファーフナー:ソロマン・ハワード
ヴォークリンデ:カタリナ・コンラディ
ヴェルグンデ:ニアフ・オサリバン
フロスヒルデ:マーヴィック・モンレアル
エルダ(俳優):ローズ・ノックス=ピーブルス
2023.12.07
★★★★
整然とした演出は、コスキーのリング・サイクルの魅力的なスタートとなった。
大地の女神エルダの姿が終始登場し、自然界の荒廃というメッセージは明確だ。一様に強力なキャストに弱点はなく、ピットではパッパーノがワーグナーの壮大さと親密さを表現している。
The Guardian
(byAndrew Clements)
★★★★
バリー・コスキーは、4年にわたる新しいリング・サイクルの第1弾として、豪華さを抑え、より本質的なワーグナーのスペクタクルを創り上げた。
The Telegraph
(By Nicholas Kenyon/12 September 2023)
バリー・コスキーによるワーグナーの『ラインの黄金』は、4つのオペラからなる叙事詩の始まりであり、不気味で鮮やかで強烈だ。
The New York Times
(By Zachary Woolfe/12 September 2023)
演出家バリー・コスキーと指揮者アントニオ・パッパーノは、ロンドンの舞台で鮮やかで説得力のあるショーを作り上げた。
Financial Times
(by Richard Fairman/ SEPTEMBER 12 2023)
★★★★
これは、今後数年間にわたって展開されるリングを味わうものになるかもしれない。
クリストファー・モルトマンは真に偉大なヴォータンへの道を歩んでいる。
Evening Standard
(by BARRY MILLINGTON/12 SEPTEMBER 2023)
ロイヤル・オペラ・ハウスは11月7日(水)、国民保健サービスの職員(National Health Service、通称NHS)、教師、ウクライナ避難民による合唱団、ロイヤル・バレエ・スクールのメンバーを特別に招待し『ドン・キホーテ』公演を開催した。
国王チャールズ3世とカミラ王妃両陛下のご訪問は戴冠式以来初めてとなり、NHS75周年と招待客の功績、そしてロイヤル・オペラ・ハウスが英国内外の多くの個人、グループ、学校と協力しバレエとオペラを地域社会の中心に据えていることを称えるため、本公演にご臨席された。
両陛下は満員の観客とともにロイヤル・バレエ団による『ドン・キホーテ』の壮大な舞台を楽しまれ、本公演は世界中の1281の映画館に放送された。(※日本公開は2024年1月26日~2月1日)
公演終了後にはバレエ芸術監督のケビン・オヘア、カルロス・アコスタ(『ドン・キホーテ』演出家)、ロイヤル・バレエ団のプリンシパル・ダンサーであるマヤラ・マグリとマシュー・ボールを含むバレエ団メンバーが国王チャールズ3世とカミラ王妃両陛下と会見し、両陛下は彼らの目覚ましい活躍を祝福した。
NHS75周年を記念する本公演には、パンデミック時のNHS職員の働きに感謝するために2020年に始まった〈ROH Thanks the NHS〉の一環として600人以上のNHSスタッフが参加。この取り組みでは、10,000人以上のNHS職員が公演チケットの大幅割引を享受している。
さらに、ロイヤル・オペラ・ハウスのウクライナ人コミュニティへの継続的な支援の一環として、戦争で家を失った130人のウクライナ人で構成されるSongs for Ukraine合唱団が招かれた。この合唱団は歌うことを通じて希望を鼓舞することを目的として昨年設立され、春のデビュー公演の成功を受けて12月にブラッドフォード大聖堂とロイヤル・オペラ・ハウスのポール・ハムリン・ホールで開催される2つの華やかなクリスマス・コンサートで再び共演が予定されている。
世界最高の名門歌劇場である英国ロイヤル・オペラ・ハウスで上演されたバレエとオペラの舞台を、特別映像を交えてスクリーンで体験できる「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン」。
この度、新シーズンを、『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2023/24』と題し、2023年12月15日(金)~2024年9月26日(木)までの期間中、全8演目を各1週間限定にて全国公開することが決定いたしました。ライブでの観劇の魅力とは一味違う、映画館の大スクリーンと迫力ある音響で、日本にいながらにして最高峰のオペラとバレエの公演を堪能できる、至極の体験をお届けします。
「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2023/24」がいよいよ開幕!
厳選された4本のオペラと4本のバレエがラインナップ!
全8演目と公開日が決定&日本版予告映像とポスタービジュアルも到着!
「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン」は、ロンドンのコヴェント・ガーデンにある歌劇場“ロイヤル・オペラ・ハウス” (通称ROH)で上演された世界最高峰のバレエとオペラを映画館で鑑賞できる人気シリーズ。世界最高クラスのパフォーマンスを大スクリーンで体験できることに加え、リハーサルの様子や舞台裏でのインタビューなどの特別映像も堪能できるということで、シーズンを重ねるごとにファンが増えています。
新シーズン、オペラのオープニングを飾るのは、映画『ロード・オブ・ザ・リング』にも影響を与えたとされるワーグナー畢生の大作『ニーベルングの指環』全四部作の「序夜」にあたる『ラインの黄金』(12月15日公開)。今回の新制作では、世界的な人気演出家バリー・コスキーが、その奇抜なアイデアで観るものの想像をはるかに超える舞台を創り上げます。次期音楽監督にチェコの指揮者ヤクブ・フルシャを迎えると発表したROH。新シーズンでは、2002年以来音楽監督を務めるアントニオ・パッパーノのラストシーズンとなります。そして、「ROHシネマシーズン」をスタート時から牽引してきたパッパーノは、その集大成として、19世紀中盤から20世紀初頭のフランス・ドイツ・イタリアのオペラの名作をラインナップ。日本人なら一度は観ておきたい名作オペラ『蝶々夫人』は、2003年に初演されたモッシュ・ライザー&パトリス・コーリエ演出プロダクションを、より日本人らしい所作を取り入れアップデートした2022年改訂版の再演。『カルメン』ではコロラトゥーラ・メゾソプラノの珍しい声を持ち、いま最も期待されるアイグル・アクメチーナのカルメンに大注目!『アンドレア・シェニエ』ではパッパーノがロイヤル・オペラ・ハウス音楽監督として最後のステージに華を添えます。オーソドックスなグランドオペラから斬新な読み替えまで、演劇の国ならではの演出重視のパフォーマンスと、グローバル都市ロンドンを象徴する国際色豊かなアーティストの競演が見どころです。
そしてバレエの幕開けはスペインを舞台にした陽気なコメディ作品『ドン・キホーテ』(2024年1月26日公開)、バレエを観るのが初めての方でも楽しめる快作です。冬の風物詩『くるみ割り人形』、ロイヤル・バレエ版は幾多の「くるみ」の中でも物語性が高く、ファンタジックで家族連れにも大人気です。ロイヤル・バレエは演劇の国英国ならではのドラマティック・バレエも得意ですが、その中でも最高傑作とされる『マノン』は、華麗で退廃的な世界観と究極の愛の姿を見せて、深く心に残る作品となるでしょう。シーズンを締めくくる『白鳥の湖』は言わずと知れたバレエの代名詞。世界トップクラスのダンサーたちが、チャイコフスキーのあまりにも美しく心を揺さぶる旋律に乗せて、圧巻のドラマをお届けします。
この度、到着した日本版予告編には、冒頭、リヒャルト・ワーグナー作曲の『ラインの黄金』の壮大な世界観を感じさせる音楽とともに、シーズンを彩る各作品のワンシーンが次々と登場。後半では、全8作品の厳選されたラインナップの詳細が紹介され、期待の高まる予告映像となっています。併せて到着した日本版ポスターには、『白鳥の湖』の幻想的な名場面をはじめとした各作品のメインカットとともに「映画館の扉を開けるとそこは、バレエとオペラの魔法の空間。」という魅惑的なコピーが添えられ、新シーズンの華々しい幕開けに心躍る仕上がりとなっています。
【全8演目】
◆オペラ演目:①『ラインの黄金』、②『蝶々夫人』、③『カルメン』、④『アンドレア・シェニエ』
◆バレエ演目:①『ドン・キホーテ』、② 『くるみ割り人形』、③『マノン』、④『白鳥の湖』
12月15日(金)より、いよいよ開幕する『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2023/24』が贈る情熱と魅惑に満ちた至福の時間を、是非映画館でご体験ください!
【2023/24 全8演目と公開日】※1週間限定公開※
①ロイヤル・オペラ『ラインの黄金』2023年12月15日(金)
②ロイヤル・バレエ『ドンキホーテ』2024年1月26日(金)
③ロイヤル・バレエ『くるみ割り人形』2024年2月16日(金)
④ロイヤル・バレエ『マノン』2024年4月5日(金)
⑤ロイヤル・オペラ『蝶々夫人』2024年6月7日(金)
⑥ロイヤル・バレエ『白鳥の湖』2024年6月14日(金)
⑦ロイヤル・オペラ『カルメン』2024年9月6日(金)
⑧ロイヤル・オペラ『アンドレアシェニエ』2024年9月20日(金)
<上映劇場>
*札幌シネマフロンティア(北海道)
*フォーラム仙台(宮城)
*TOHOシネマズ 日本橋(東京)
*イオンシネマ シアタス調布(東京)
*TOHOシネマズ 流山おおたかの森(千葉)
*TOHOシネマズ ららぽーと横浜(神奈川)
*ミッドランドスクエア シネマ(愛知)
*イオンシネマ 京都桂川(京都)
*大阪ステーションシティシネマ(大阪)
*TOHOシネマズ 西宮OS(兵庫)
*中洲大洋映画劇場(福岡)※③バレエ『くるみ割り人形』まで上映
*kino cinéma天神(福岡)※④バレエ『マノン』より上映
2023.11.01
本日11月1日は「ワールド・バレエ・デー」
世界有数の50以上のバレエ団とダンスカンパニーが一同に会する世界的な祭典です。
ロイヤル・バレエ団でもリハーサル、クラス、ディスカッションなどが配信される予定です。
ぜひバレエ界の大スターや新進パフォーマーたちの舞台裏をご覧ください!
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