ロイヤル・バレエ

シンデレラ

Cinderella

ロイヤル・バレエ

シンデレラ

Cinderella

ローレンス・オリヴィエ賞受賞『となりのトトロ』舞台版の美術デザイナーを起用した話題の新プロダクション!
世界的なスーパースターのヌニェス、ムンタギロフが主演!
日本出身ダンサーが多数活躍する大注目作!!

母を亡くすという不幸な境遇にもめげずに明るく健気なシンデレラが、その清らかな心で幸せをつかむという『シンデレラ』の物語は、いつの時代も人々の心に灯りをともしている。巨匠フレデリック・アシュトン振付の『シンデレラ』が初演されたのは1948年。おとぎ話のファンタジックさ、英国らしいおおらかなユーモアと、心優しい人が報われるというハッピーエンドで多くの人に愛される名作となった。

今回、初演75周年を記念して『シンデレラ』はロイヤル・バレエではおよそ10年ぶりに待望のリバイバルとなり、舞台装置や衣装も一新されての新プロダクションとなる。今回の舞台装置を手掛けたトム・パイは『となりのトトロ』のロイヤル・シェイクスピア・カンパニーによる舞台版『My Neighbor Totoro』で2023年のローレンス・オリヴィエ賞舞台デザイン賞を受賞するなど、数多くの話題作を手掛け、今回の公演でも変身シーンなどにプロジェクション・マッピングを巧みに使用し、花のモチーフを多用したデザインは高く評価された。

シンデレラを演じるのは、ロイヤル・バレエのみならず世界を代表するスーパースター・バレリーナであるマリアネラ・ヌニェス。王子には、ロイヤル・バレエ随一の貴公子ワディム・ムンタギロフ。優しくシンデレラを導く仙女を気品と温かみのある演技で演じるのは、別公演ではシンデレラ役にも配役されている日本出身のプリマ金子扶生。主役を食うほどの活躍を見せる義理の姉たちは、ロイヤル・バレエを代表する名役者ギャリー・エイヴィスと、日本出身のアクリ瑠嘉が女装して抜群のユーモアで演じる。アクリの父マシモ・アクリも新国立劇場バレエ団でアシュトン版『シンデレラ』の義理の姉を演じており、親子二代でこの役を演じたことになる。さらに道化役には目覚ましい活躍を見せる若手の中尾太亮、四季の精のうち秋の精を崔由姫が踊るなど、多くの日本出身のダンサーが活躍を見せている。世界トップクラスのスターダンサーたちによる、夢とときめきと笑いに満ちた華やかなバレエ作品。

PHOTO&MOVIE

STORY

【STORY】
1幕シンデレラの父の家で
シンデレラの義理の姉たちは、お城での舞踏会に招かれてうきうきしている。だがシンデレラは家で留守番をして一日中掃除に励まなければならない。一人になったシンデレラは、母が存命中の時の幸せな日々を思い出す。父もその頃を懐かしんでいるが、シンデレラを慰めようとすると叱ってくる、怒りっぽい義理の娘たちのことを恐れている。

謎めいた女性が助けを求めてやってくるが、義理の姉たちは彼女を追い払おうとするところ、シンデレラはパンを与える。女性は優しい視線をシンデレラに送り去っていく。

洋服屋、美容師、宝石商たちが義理の姉たちが舞踏会の準備をするのを手伝う。ダンス教師と共に、姉たちはガヴォットの稽古をする。シンデレラの父と姉たちは舞踏会に出かけ、一人ぼっちになったシンデレラは寂しい気持ちになる。

そこへ謎の女性が再び現れ、仙女だったと身分を明かす。春、夏、秋、冬の妖精たちを呼び寄せ、シンデレラに季節の贈り物を贈る。今までの灰色の日常から離れ、シンデレラは星の中の美しさとファンタジーに満ちた魅惑の世界へと連れられる。優しい心への褒美として、シンデレラは舞踏会へと招かれる。仙女は、時計が12時の針を指すまでに舞踏会を出なければならないと念を押す。その時間には全ての魔法が解けてしまうから、と。四季の精と星たちに導かれ、シンデレラはかぼちゃの馬車で舞踏会へと向かう。

2幕 お城
宮廷の道化は舞踏会の始まりを待ち構えている。シンデレラの父と義理の姉妹を始めとする客人が到着する。ファンファーレが鳴り王子の到着を告げる。シンデレラはかぼちゃの馬車に乗って到着し、輝くばかりの美しさで誰もが彼女はお姫様だと思い、義理の姉妹ですら、シンデレラだと気が付かない。王子は彼女の美しさに魅せられ、王国で最も珍しい果物であるオレンジを贈る。客人は散り散りになり、広間に残された王子とシンデレラはお互いの愛を誓う。ワルツで客人たちはまた集まり、舞踏会で踊るうちにシンデレラは仙女の警告を忘れてしまう。突然彼女は時計が12時の鐘を鳴らすのを聞き、お城から走り去るがガラスの靴の片方を階段に落としてしまう。嘆く王子はこのガラスの靴を拾い、愛する女性を探し当てると誓う。

3幕 宴の後で
シンデレラは再び自宅の暖炉の前に戻り、お城での出来事はすべて夢だったのかしらと想う。エプロンのポケットにあるガラスの靴は、彼女が本当にお城の庭園にいて王子にと踊ったことのしるしだった。義理の姉妹も帰宅し、舞踏会での楽しかった夜を自慢げに語る。
王子がやってきて、ガラスの靴を落とした若い女性を探しているという。義理の姉妹は二人とも、足を繊細な靴の中に押し込もうとする。姉妹を手伝おうと跪いたシンデレラのポケットから、もう片方のガラスの靴が落ちる。王子は、粗末な身なりのシンデレラが、舞踏会での美しいお姫様であることに気が付く。仙女が現れ、二人は祝福されて幸福の光に満たされ永遠の愛を誓う。

【振付】 フレデリック・アシュトン
【音楽】 セルゲイ・プロコフィエフ
【舞台美術】 トム・パイ
【衣装デザイン】 アレクサンドラ・バーン
【照明デザイン】 デヴィッド・フィン
【映像デザイン】 フィン・ロス
【特殊効果】 クリス・フィッシャー
【振付指導】 ウェンディ・エリス・サムズ
ギャリー・エイヴィス
【指揮】 クン・ケッセルズ
【演奏】 ロイヤル・オペラハウス管弦楽団
【出演】 シンデレラ:マリアネラ・ヌニェス
王子:ワディム・ムンタギロフ
シンデレラの義理の姉たち:アクリ瑠嘉、ギャリー・エイヴィス
シンデレラの父:ベネット・ガートサイド
仙女:金子扶生
春の精:アナ=ローズ・オサリヴァン
夏の精:メリッサ・ハミルトン
秋の精:崔由姫
冬の精:マヤラ・マグリ
道化:中尾太亮
【上映時間】 3時間14分