2015.10.26
『エベレスト 3D』登山を通じて”愛”を育んだ釈由美子をはじめ 山を愛する人が集結!エベレストの魅力を語り尽くす!
読売新聞が主催となり今年の4月に起きたネパール大地震で被災された多くの方々へ向け、チャリティー試写会を実施。本チャリティーの寄付金は日本ユニセフ協会を通じ、被災した子供達とその家族に贈られます。
イベントでは本作で東京国際映画祭に合わせ、初来日をしたバルタザール・コルマウクル監督が登壇。また、エベレスト登頂を達成し、世界的にも活躍しているアルピニスト角谷道弘さんにもご登壇頂き映画の製作秘話や”エベレストの魅力”を語りつくしました。
そして、スペシャルゲストとして長年MCを勤めている番組「実践!にっぽん百名山」で自身も”山の魅力”に取りつかれ、プライベートでも日本中で登山を楽しむだけでなく、山に関する知識も豊富な本格派山ガールの女優、釈由美子さんが登壇!
今月の10日に結婚された旦那さんとは、釈さんの趣味である”登山”を通して愛を育んできたといいます。イベントではエベレストをはじめとする山の魅力や公私ともに幸せの最高峰に登頂した釈さんの登山体験談を披露。
『エベレスト 3D』 チャリティー試写会イベント 詳細
◆日程:10月26日(月)
◆ゲスト:釈由美子、角谷道弘(石井スポーツ所属アルピニスト)、バルタザール・コルマウクル監督
◆場所:TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン8
<以下イベントレポート>
■この作品を作るに至った(監督オファーを受けた)理由をおきかせください 。
監督:僕には2011年にオファーがきましたが、プロデューサーたちがずっと温めてきた企画でした。
僕はアイスランドという小さな国に住んでいるので、このような大きなスケールの映画を撮ることに憧れていたし、実話であり、ドラマチックな物語ということもあり、断る理由がありませんでした。
■この作品は1996年の実話がもとになっていますが、監督としてはどのような気持ちで製作に取り組まれたのでしょうか。
監督:自分としては全てがチャレンジでした。まずは、金銭的な面もそうですが、実話ということもあり、色んな資料を集めて調べる必要がありました。
あの日に実際に録音されたテープがあり、生存者やその家族たちがテープを聞かせてくれました。集めた情報を元にフェアに作品をつくろうと心がけました。
■この作品では、エベレスト登山のきびしい環境、自然の脅威を大迫力の映像で体感できます。実際の撮影は大変チャレンジングだったと思いますが、苦労した点などお聞かせください。
監督:自分はチャレンジをすることが大好きです。
まずは、カトマンズで撮影し、その後は世界で一番危険と言われている、ルカラという空港で撮影をしました。ここでは実際に、ヘリが事故を起こしていました。その先は車での移動は禁止になっているので、ヤクとロバを使いながら、スタッフもキャストも歩いて現場まで行きました。暖房はなく、電気毛布だけで、高山病にも苦労しました。通常の撮影でも労力をつかうのに、山の中では楽ではなかったですね。
その後、北イタリアで二ヶ月ほどー30℃の中で撮影を行い、雪崩も起きる中で撮影し続けました。保険会社がOKしてくれるギリギリの高さ、、そしてカメラも寒さに弱いので絶えられるギリギリの場所まで、観客がまるでそこにいるかのように実感してもらえるようなギリギリのところで撮影しました。
ただ観るのではなく、その場にいたらどう感じるのが、センスを感じながら観てほしいです。
自分のベストを出したつもりです。すごく寒くなると思うので、是非温かくして観てくださいね(笑)
■続いて、角谷さんにお伺いしますが、まずは本作品をご覧になられての感想をお聞かせください。
角谷さん:エベレストには二回しか登っていませんが、エベレストの景色や人々など自分がみたときそのままでした。この事故は20年以上前のことですが、装備も当時のものが再現されていて、とても忠実でしたね。
■実際にエベレストをはじめとして世界中の名峰を制している角谷さんですが、多くの人が登山に魅せられる理由は何だと思われますか?。
角谷さん:日本人なら日本一高い山である富士山に登ってみたいと思うように、エベレストは世界一高い山ですから、その言葉に惹かれてる方も多いかもしれませんね。
■釈さんは、登山・トレッキングの番組にもご出演されていますが、プライベートでもよく登山に行かれてるそうですね。なぜ、山に登られるようになったのですか?
釈さん:幼少の頃から父に連れられてよく登山をしていたのですが、そのときは楽しいなというくらいにしか感じていませんでしたが、大人になり、番組をやらせてただくようになってから、どハマリしてしまったんです!
■釈さんが、感じる「山」の魅力を教えてください。
釈さん:登った人にしかわからない達成感やエナジーを感じますし、、ロマンがありますよね。
■山で起こったアクシデントはありますか?
釈さん:穂高に登った際、滑落された方がレスキューヘリで運ばれるところに遭遇しました。緊張しましたし、身が引き締まる想いでした。
登山というのは、ただの遊びではく、常に危険と隣合わせです。登るときは毎回真摯な気持ちを忘れずにしています。
■釈さんが、今後海外の山も含めて登ってみたい山は、ありますか?エベレスト、どうですか?
釈さん:この映画を観て、エベレストは無理だなと思いました(笑)来世で頑張りたいと思います!
父の夢が雲ノ平に登ることだったので、父の遺影をもって、一緒に連れていってあげたいなと思います。
■釈さん、本編をご覧になられたと思いますが、いかがでしたか?感想をお聞かせください。
釈さん:とにかく寒い!-30℃の世界を感じられた気がしましたし、空気も薄くなる感じがしました。
まるでエベレストに登っているかのような臨場感のあるスペクタクルな作品でしたね。
当日は、ユニセフからネパールの現状についてのレポートも紹介されました。
『今年4月に、ネパールを襲ったマグニチュード7.8の大地震。9000人近くの犠牲者を出し、110万人もの子どもたちが支援を必要とする状況に陥りました。
発生から昨日でちょうど半年が経過しましたが、現地では今も復興に向けた支援活動が続いています。
ネパールは、地震が発生する以前から、人口の約25%の人びとが1日1.25米ドルの貧困ライン以下の収入での生活を強いられていました。そのような中、地震により100万棟近い家屋が損壊、もともと脆弱だったインフラや社会サービスも打撃を受け、被災した子どもたちや家族はさらに厳しい状況に追い込まれてしまいました。
ネパールで長年にわたって子どもたちのための支援活動を実施しているユニセフ(国際連合児童基金)は、被災直後から水と衛生、保健、栄養、教育、保護といった分野において緊急支援活動を展開してきました。
特に雨季に入った7月から8月には、衛生状態が悪化するなかコレラも発生、コレラワクチンなどの予防接種をはじめ子どもたちの命を守るための活動が続きました。
また、子どもたちの日常を取り戻すためにもっとも大切な学校を1日も早く再開するための支援も急がれました。
5月31日には5週間ぶりに学校が再開され、いまでは多くの子どもたちが仮設の教室に戻っています。
被災直後は人身売買や搾取などの危険も高まりました。子どもたちをそうした危険から守るための取り組みも続けられています。将来を担う子どもたちへの支援は、子どもが人口の約半数を占めるネパールの復興と発展のために必要不可欠です。復興への道のりはまだ長く、引き続き被災した子どもたちとその家族にあたたかいご支援をお寄せいただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。』
■ネパールの現状について、何か思うことがあれば、お話ください。
監督:2014年に事故でシェルパが亡くなったというニュースを耳にし、胸を痛めましたが、その一年後にこのような大地震が起こりました。
カトマンズは実際に行きましたが、もともと豊かな国ではないにもかかわらず、このようなことが事が起こり、心がゆれています。
有難いことに、この映画は様々な国で上映されていますので、この映画をきっかけにエベレストの良さを知ってもらい、少しでも何か役に立てればと思っています。
角谷さん:はじめてエベレストへ行ってから30年以上経ちますが、最近エベレストにいった友人がいつもより客が少ないといっていました。ネパールは観光で成り立っている国です。現在は空港機関も復旧していると聞きますので、是非多くの方にいっていただきたいと思います。12月にはお客さんを連れてエベレストへトレッキングしにいきます。少しでも助けになりたいと思っています。
釈さん:私の知人もちょうどこの地震があったときにエベレスト行っていて、そのときの状況聞き、胸を痛めていました。一人でも多くの方の支援の輪が広まって、子供たちの笑顔が戻ることを祈っています。
■最後に監督からこれから映画をご覧になるお客様へ、一言。
監督:日本でこのように上映できることを大変誇りに思っています。
観終わった後は、少しでもネパールに心を寄せてくれたらと思います。
その後の囲み取材では、新婚ホヤホヤの旦那さまとのエピソードを披露した釈さん。
「私の父が亡くなって気がふさいでいたときに、山に登ろうと誘ってくれたんです。
主人はもともとインドア派でしたが、靴やウェアも全部揃えてくれました!
エベレストはちょっと無理かなと思いますが(笑)日本百名山のお気に入りの山をひとつずつ制覇していきたいです。」
【『エベレスト 3D』公式サイト】
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【『エベレスト 3D』公式Twitter】
11月6日(金)TOHOシネマズ 日劇ほか全国公開!!