ニュース|映画『1917 命をかけた伝令』公式サイト

この度、ゼロから制作されたリアルな塹壕のセットにフォーカスした
特別映像が到着!
サム・メンデス監督が、「リアルタイムで描くと決めていた。足音や息遣いまで一挙手一投足を捉えるためだ。」と映像の冒頭で明かすように、観客に若き兵士の壮絶な挑戦を臨場感たっぷりに体感させるためとことんリアルな映像を追求した本作だが、そのこだわりは、ワンカット映像だけでなく物語が展開する美術セットの面でも大いに反映された。特に美術チームの骨を折る作業となったのは、主人公のスコフィールドやブレイクが、全編通して歩き回る長い塹壕。たくさんの兵士たちで溢れかえり、最前線に進むにつれて壮絶な戦いの場へと空気を変えていく冒頭の移動のストロークから、ベネディクト・カンバーバッチ演じるマッケンジー大佐やコリン・ファース演じるエリンモア将軍が待機する内部の美術や、敵であるドイツ軍の塹壕に至るまで、トータルで数キロにも及ぶすべての塹壕のセットを、美術チームの力とその人の手によって、広大な屋外の敷地にゼロから制作されたという。

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『007 スカイフォール』(12)や『ブレードランナー 2049』(17)でもプロダクション・デザインを担当したデニス・ガスナーは「大変な作業量だ。何もない平地でゼロから作り上げたからね。」とその苦労を明かす。デニスのもとで塹壕の美術監督を担当し、過去に『美女と野獣』(17)にも参加していたエレイン・クスミシュコは、史実に忠実な塹壕を作ることにこだわったようで「当時、第一次世界大戦は長期間に及ぶ戦争になると考えられていた。でもイギリスは窮地に追い込まれていて、それ対しドイツ軍の塹壕はコンクリート製で膨大な労力がかけられていたの。」と自身の分析を明かしており、その塹壕の明らかな違いや、忠実さを求めた美術チームの姿は、本映像のメイキングや、映画本編で窺うことができる。

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細部に至るまでの徹底したこだわりは、俳優の演技にも大きな影響を与えたようで、主人公のスコフィールドを演じたジョージ・マッケイは、「塹壕のリアルさに刺激を受けたよ。」、ブレイクを演じたディーン=チャールズ・チャップマンは「役と場面に没頭できた。」と明かしており、さらにディーンは「塹壕の撮影は屋外だったから雨を遮るものはなかった。大雨が降ってきたときに、ふと大勢のエキストラたちを見ると、彼らは軍服を着たまま、少しでも雨をよけようと小さなメタルの下に密集していた。そのときに”100年前もまさに同じ光景だったんだ”と痛感した」と撮影時のエピソードを明かしている。

「観客が体験できるセットよ。実際に塹壕にいるかのように錯覚する。」とこれまでサム・メンデス監督のプロダクションで様々な作品に参加してきた製作のピッパ・ハリスが自信を覗かせるように、ワンカット映像による撮影のみならず、美術の細部に至るまでリアルタイムにこだわられた本作の圧巻の映像体験を、ぜひとも大きなスクリーンで体感していただきたい!